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2024年10月情報一覧

応用化学コース 佐藤玄 特任助教と東京大学、大阪大学らの共同研究成果が JACS Au 誌の表紙に採択されました。本研究では、retigerane 型セスタテルペンの生合成機構の全容解明に成功し、初期配座による高度な反応制御機構を明らかにしました。

天然物の複雑な構造は、酵素内部で多段階連続反応によって生合成されるため、実験的に詳細な解析を行うことは難しく、未だ多くの謎が残されています。今回、本研究グループが最近開発した「逆生合成理論解析」という手法を用いて、テルペン系天然物である retigeranin の難解な生合成経路の全容を解明し、長年の謎であった立体化学の反転の仕組みや多環骨格が組み上がる生合成経路が初期配座によって高度に制御されていることなどを理論的に明らかにしました。本研究・本手法が契機となり、酵素編集などを通じて新規・人工天然物の創出や生合成機構研究の加速が期待されます。

【掲載誌】JACS Au

【論文タイトル】DFT Study on Retigerane-type Sesterterpenoid Biosynthesis: Initial Conformation of GFPP Regulates Biosynthetic Pathway, Ring-construction Order and Stereochemistry

【著者】Yuichiro Watanabe, Takahiro Hashishin, Hajime Sato,* Taro Matsuyama, Masaya Nakajima, Jun-ichi Haruta, Masanobu Uchiyama*

【doi】10.1021/jacsau.4c00313