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2019年3月情報一覧

 

 平成31年3月16日(土)に東京都文京区にて開催された「日本顕微鏡学会関東支部第43回講演会」において、応用化学科4年の佐野雄一さん(京都産業大学附属高校出身、指導教員:山中淳二准教授)が「最優秀ポスター賞」を受賞しました。本賞はポスターセッションで優秀な研究発表を行った学生に授与され、その功績を称えるとともに今後の研究活動を奨励するものです。

以下は受賞した佐野さんのメッセージです。

 私は山梨大学に入学後、化学の勉強をすすめていく過程で結晶工学に興味をもちました。現在、私はクリスタル科学研究センターの有元・原研究グループとの共同研究メンバーとして、結晶格子を歪ませたSiに関する研究に指導教員とともに参画し、特に透過電子顕微鏡を用いた構造評価に関する研究を行っています。今回受賞した研究は「Si(110)基板上に成長したSiGe混晶半導体の高分解能TEM観察」です。格子を歪ませたSi(歪Si)中ではキャリア(電子や正孔)の見かけの質量が軽くなり、この結果キャリアが高い移動度を示すことが知られていますが、その歪Siを成長させるために重要な疑似基板を作製するための基礎研究です。

 はじめての学会発表でしたが、このような賞を受賞できて大変驚いています。研究室では、普段から装置の性能維持のための作業や故障対応も手伝ったりしています。こうした作業を通して透過電子顕微鏡の構造を理解しながら実験してきたことが、よい成果を発表することに繋がったと思い、大変うれしく思います。今後は大学院修士課程に進学する予定です。本研究の中で新たに湧いた疑問点に対して、地道な実験を続けて学問的な解を得たいと考えています。

(※写真 左:授賞式の後に学会会場で。右:普段からよく使用している透過電子顕微鏡)

顕微鏡学会関東支部最優秀ポスター賞(佐野君).jpg

 

 

 平成31年3月16日(土)から19日(火)に甲南大学岡本キャンパス(兵庫県神戸市)で開催された日本化学会第99回春季年会において、谷和江工学部准教授が化学普及活動功労者表彰を受賞しました。

 本賞は、地域における継続的な化学普及活動への取組みにおいて功績があると認められた方に授与されます。

 谷准教授は、日本化学会関東支部共催の「理科教員のための化学実験」において、10年にわたって運営委員ならびに講師をつとめ、山梨県の理科教員に対する化学実験の普及活動に多大なる貢献を行ったことが評価されての受賞となりました。

 谷准教授は、「理科教員のための化学実験は、高校生の理科離れが騒がれていた時に、何かそれを止める方法はないものかと考え、企画したものです。オープンキャンパスのアンケートで、高校生が進学を考える際に一番影響を受けるのは高校の先生だと知り、それなら、理科の先生方に化学実験に親しんでもらい、学生実験の楽しかった化学実験を思い出してもらって、その気持ちを高校に持ち帰ってもらえたら、何かいいことが起こるのではないかと考えたからです。いい結果が出ているのかは分かりませんが、何とかこれまで続けてこられたのは、多くの方々のお蔭と思っております。この場をお借りして、ご参加くださった山梨県、長野県、静岡県の高校の先生方、快く化学実験室の使用をお認めくださった応用化学科の先生方、ご協力くださった小泉均先生、橘正樹先生、研究室の卒業生というだけで、毎回参加を強いられた甲府南高校の水谷繁先生、たびたび参加を強いられた都留興譲館高校の森澤公美子先生に、厚く御礼申し上げます」と述べています。

 日本化学会第99回春季年会HP:http://www.csj.jp/nenkai/99haru/index.html

日本化学会化学普及活動功労者表彰(谷和江).jpg

 

 

 

 

 

 

 2019年3月4日(月)に、甲府キャンパス大村智記念学術館において平成30年度山梨県分析化学交流会を開催しました。前回から7年ぶり5回目となる今回の開催は、日本分析化学会関東支部支部長の早下隆士上智大学教授をはじめ分析化学分野の本学名誉教授、大学関係者、学生、企業関係者など総勢28名が参加しました。

 交流会では、本学大学院総合研究部の教員3名から、次の講演がありました。

1)「小型試料前処理デバイスを用いる揮発性有機化合物の高感度分析」植田郁生工学域助教

2)「マイクロ流体工学を基盤とする免疫測定技術の開発」浮田芳昭工学域助教

3)「LEDを光源に用いる簡易な分析装置の開発」鈴木保任生命環境学域准教授

 ここでは、従来技術に比べて安価で簡便、かつ高感度な分析技術の開発に関する研究成果について紹介があり、産業化された技術や自治体の環境分析法に採用された技術、今後の発展が大いに期待される技術や測定法など、最先端の分析化学技術に関する話題に終始活発な議論が行われました。その後の情報交換会では、今後の分析化学交流会の有り方など様々な意見交換が行われて有意義な交流会となりました。

 また、交流会に参加された早下教授が、大村智記念学術館の1万人目の来館者となり、杉山理事より記念品が贈呈され、これも思い出に残る交流会の一ページとなりました。

 

交流会の様子.jpg

平成30年度山梨県分析化学交流会の様子

集合写真.jpg

平成30年度山梨県分析化学交流会の集合写真