修士課程1年の榎並裕介さん、高橋正樹助教、小幡誠准教授の論文が、英国王立化学会誌「New Journal of Chemistry」2019年43巻8号に掲載され、研究成果を表すデザイン画が同誌back cover (裏表紙) に選出されました。これは、今回の研究成果の新規性及び発展性が高く評価され、採択されたものです。
著者らの論文の内容は、複数の色の光が混ざってできる白色発光を、一種類の有機蛍光色素とフッ化物の混合物のみから生みだすことに成功したというものです。通常の有機蛍光色素は一つの色素で一つの色の光しか生み出さないと考えられており、この常識を覆す興味深い現象であると言えます。この技術により有機EL照明や有機ELディスプレーなどに使用される複雑な構造を持つ発光デバイスの作成を大幅に簡略化、低コスト化できる可能性があります。
榎並さんのコメント:
自分が行った研究が注目され、雑誌の裏表紙に選ばれたことは非常に嬉しく思います。先生方をはじめ研究に協力していただいた多くの方々に心より感謝申し上げます。今後もより一層研究に励みたいと思います。