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2020年情報一覧

藤井一郎 助教がEdward C. Henry Awardを受賞

Edward C Henry Award

2020年10月5日に工学部応用化学科の藤井一郎助教らがアメリカセラミックス協会電子材料部門よりEdward C. Henry Awardを受賞しました。

同賞は2019年にアメリカセラミックス協会の論文誌「Journal of the American Ceramic Society」または「Bulletin」に掲載された電子セラミックスに関する論文の中から同協会の電子材料部門により選出された最も優れた論文に贈られる賞です。

受賞した論文のタイトルは「Fabrication of 0.24Pb(In1/2Nb1/2)O3-0.42Pb(Mg1/3Nb2/3)O3-0.34PbTiO3 transparent ceramics by conventional sintering technique」です。電気特性の熱安定性に優れた強誘電体セラミックスの透明化について報告した論文で、本研究成果の高速光通信や光デバイスなどへの応用が期待されます。

 藤井助教は、「このような名誉ある賞を受賞でき、光栄に思います。本研究に協力いただいた方々に感謝いたします。今後も電子セラミックスの研究に邁進します」とコメントしています。

 

アメリカセラミックス協会HP: https://ceramics.org/awards/edward-c-henry-award

論文HP: https://doi.org/10.1111/jace.15965

山梨大学工学部応用化学科の藤井一郎助教、上野慎太郎准教授、和田智志教授(東京工業大学元素戦略研究センター特定教授兼任)と広島大学の黒岩芳弘教授の研究グループ、九州大学の佐藤幸生准教授からなる共同研究グループは、結晶系が立方晶系に見えるにもかかわらず、優れた強誘電性と圧電性を示すセラミック材料の合成に成功し、大型放射光実験施設SPring-8でのX線回折実験により、機能発現のメカニズムを解明しました。

大学プレスリリースはこちら

一般に、結晶系が立方晶系に帰属する物質が強誘電性を示すことは結晶学的にあり得ません。したがって、そのような物質が優れた圧電性をもつことも期待できません。しかし、チタン酸バリウム(BaTiO3)、マグネシウムチタン酸ビスマス(Bi(Mg0.5Ti0.5)O3)、ビスマスフェライト(BiFeO3)を固溶させてセラミック材料を合成したところ、結晶系が立方晶系に見えるにもかかわらず、優れた強誘電性を示すことを発見しました。現在主流の圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr, Ti)O3)は毒性をもつため代替が望まれていますが、今回毒性をもたない圧電材料が、優れた性能を示すメカニズムが解明されたことで、今後安心して使える圧電材料が身の回りに登場するかもしれません。

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 本研究成果は、英国の学術出版社であるシュプリンガー・ネイチャーがオープンアクセス・ポートフォリオを拡大するために2020年に創刊した材料系のネイチャー・リサーチ・ジャーナル「Communications Materials」のオンライン版に2020年10月6日付で掲載されました。

https://www.nature.com/articles/s43246-020-00072-4

 

 また、令和2年10月14日付の山梨日日新聞の日刊にも、本成果についての記事が掲載されました。

https://www.sannichi.co.jp/article/2020/10/14/00453032

化学グランプリ2020の開催指針が公表されました。

化学グランプリは、日本全国の高校生以下の皆さんの化学の実力を競い合う場として1999年より毎年開催されております。2020年度はコロナウイルス感染の収束が見通せないため、WEBでのリモート試験という形式をとり、一次選考が10月25日(13時30分~16時)に実施されることに決まりました。(参加申し込み受付期間:9月1日0時~9月30日23時59分)

高校生以下の誰でも参加することができ、費用は無料です(受験に必要なネット環境(機器を含む)等については、後日発表されます)。化学に興味のある生徒さんは、ぜひチャレンジしてください。

なお、山梨大学工学部応用化学科 ”総合型選抜 I 試験”では、学力評価として化学グランプリの一次選考の成績を利用できることになっていますが、日程の関係で化学グランプリ2020 一次選考の成績は利用できませんのでご注意ください。

ただし”総合型選抜 I 試験”自体は、学力評価として 1) 化学グランプリ2019以前の一次選考の成績、2) 化学グランプリを未受験の場合は「化学に関する口頭試問」、このいずれか(あるいは両方)を選択することで受験可能です。本年度の化学グランプリ2020の受験は必須ではありませんので、ぜひ受験をご検討ください(詳細は入試情報を確認してください)。

本学工学部が主催する「山梨大学Webオープンキャンパス」のページが公開されました。受験生をはじめとする大学生活に興味を持つ生徒の皆さん、また保護者の方や学校の教職員の方向けに、本学工学部の特色や魅力、受験情報などをお届けします。

また本学応用化学科のイベントの参加予約も、こちらのページから行えるようになります。下記URLより是非アクセスしてください。

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https://www.yamanashi.ac.jp/web-opencampus

本学応用化学科の奥崎秀典教授によって開発された可溶で平滑性を持つ新規自己ドープ型導電性材料を応用して,東ソーが車載コンデンサー用材料の事業に参入するという記事が化学工業日報1面に掲載されました
(2020年1月15
日).※記事のクリックで拡大が出ます。

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