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2022年情報一覧

2022年12月1日に本学工学部応用化学科の佐藤玄特任助教が、日本薬学会「奨励賞」を受賞することが決定しました。受賞対象となった研究タイトルは、「理論計算を基軸とした天然物の生合成機構研究」です。2023 年 3月25〜28日に北海道大学で開催予定の「日本薬学会 第143回 年会」にて、受賞式と受賞講演が予定されております。
 
日本薬学会奨励賞は、薬学の基礎および応用に関し、独創的な研究業績をあげつつあり、薬学の将来を担うことが期待される若手研究者に与えられる賞です。
今回受賞対象となった研究課題は「理論計算を基軸とした天然物の生合成機構研究」です。佐藤特任助教は、薬用天然物を合成する二次代謝酵素を対象として、その生合成機構解析に関する研究に取り組んできました。これまでにテルペン環化酵素や種々の酸化酵素などの生合成酵素を実験科学と計算化学を組み合わせることにより明らかにしてきました。これらの成果は、薬用天然物の生合成反応メカニズムの解析を基盤とした創薬応用研究へと繋がることが大いに期待されます。
 
今回の受賞に関して佐藤特任助教は「このような栄誉ある賞を受賞することができ大変光栄に思います。歴代の受賞者の先生方に追いつけるよう、今後も一層研究活動に精進して参りたいと思います。また、学生時代からご指導頂いた東京大学薬学系研究科の内山真伸教授、これまで一緒に研究に取り組んでくれた共同研究者の先生方・学生達にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。」と述べております。
 
 
日本薬学会 HP:2023年度学会賞受賞者のお知らせ
 
 
佐藤玄特任助教の研究室では、計算化学・有機合成化学・生化学の三つを柱として、天然物生合成の謎を解明する研究に取り組んでいます。このような研究に興味をお持ちの学部生・大学院生・研究員、共同研究者の方がいらっしゃいましたら、当研究室 HP から是非ご連絡ください。
 
 
応用化学科 4 年生の中野萌恵さん(佐藤玄研究室所属)の論文が Chemistry—A European Journal 誌に掲載されました。
 
本論文は、海洋由来天然物 Scalarane 型セスタテルペノイド生合成における 6 員環から 7 員環への環拡大反応の反応メカニズムを計算化学を用いて明らかにしたものです。また、反応点から離れた位置にある Me 基が反応の協奏性と活性化エネルギーを制御していることも明らかにしました。
 
今回の成果について中野さんは、「一生懸命に取り組んできた研究の成果が雑誌に掲載されることとなり大変嬉しく思います。今後もより一層気を引き締めて研究活動に取り組んで参ります。ご指導いただいた佐藤先生にはこの場を借りて深く御礼申し上げます。」と述べています。
 
"Concertedness and Activation Energy Control by Distal Methyl Group during Ring Contraction/Expansion in Scalarane-type Sesterterpenoid Biosynthesis"
 
Hajime Sato,* Moe Nakano
Chem. Eur. J., 2022, in press.
 
 
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応用化学科の佐藤玄特任助教と北海道大学・東京大学のグループらの共同研究の成果がアメリカ化学会誌(Journal of the American Chemical Society)に掲載されました。
本研究では、コレステロール生合成阻害剤である天然物 Phomoidride 生合成における環化メカニズムを実験科学と計算化学を用いて明らかにしました。
 
Elucidation of Late-stage Biosynthesis of Phomoidride: Proposal of Cyclization Mechanism Affording Characteristic 9-Membered Ring of Fungal Dimeric Anhydride
 
Shintaro Yamamoto,# Taro Matsuyama,# Taro Ozaki,* Jyunya Takino, Hajime Sato, Masanobu Uchiyama,* Atsushi Minami,* and Hideaki Oikawa
J. Am. Chem. Soc., 2022, 144, 20998-21004. (#: equall contribution)
 
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工学部応用化学科の奥崎秀典 教授らの研究グループの学術論文が、英国王立化学会の学術雑誌「Soft Matter」に掲載され、グラフィックデザインがback cover(裏表紙)に選出されました。

 論文の題目は「Ionic shape memory polymer gels as multifunctional sensors」です。形状記憶性を示すイオンゲルの変形に伴うイオンの偏在化(ピエゾイオン効果)を利用することで、変位や速度を同時に検出可能なフレキシブル多機能センサを開発しました。モノのインターネット(IoT)社会におけるウェアラブル無電源センサやエネルギーハーベスト(環境発電)への応用が期待できます。

 奥崎教授は、「本研究に取り組んでくれた学生達に感謝します。今後はさらなる高性能化とメカニズム解明に取り組みたいと思います」とコメントしています。

 

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論文が掲載されたSoft Matterの裏表紙

 

論文掲載URL:https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2022/sm/d2sm00515h

 

令和4年9月14日(水)から16日(金)に、徳島大学(徳島県徳島市)にてハイブリット形式で開催された「日本セラミックス協会第35回秋季シンポジウム」において、工学専攻応用化学コース修士課程2年の斉藤聖さん(指導教員:上野慎太郎准教授)が、同会の特定セッション「誘電材料の最前線 ~持続可能な社会に向けた高機能材料の創出と応用~」のポスター発表にて「優秀賞」を受賞しました。本賞は優秀なポスター発表を行った学生に授与され、その功績を称えるとともに研究の更なる発展を奨励するものです。

受賞対象となった研究題目は「フラックス法による高結晶性マイクロ波誘電体Mg2SiO4板状結晶の合成」で、損失が非常に小さなマイクロ波誘電体として知られるMg2SiO4の合成温度を従来の約半分の550℃に低下させ、かつ結晶性が高くマイクロメートルサイズの板状結晶が得られる合成法を確立した成果について報告しました。この手法の確立により高性能の大容量高速通信用マイクロ波誘電デバイス等の開発に繋がることが期待されます。

受賞した斉藤さんは、「この度は優秀賞を受賞することができ、大変光栄に思います。ご指導していただいた上野慎太郎准教授、和田智志教授、藤井一郎准教授をはじめ、本研究にご協力いただいた共同研究先のご関係者の皆様に深く御礼申し上げます。今後もこの賞を励みに研究活動に邁進したいと思います。」と述べています。

 

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個別進学相談会2022の開催について

応用化学科では個別進学相談会2022を電話またはZoomを使って開催します。

総合型選抜I入試や総合型選抜II入試を含めた応用化学科の入試や入学後の進路の相談、夏のオープンキャンパスに参加できず聞き逃した学科の情報について教員と電話またはZoomでお話できます(ただし入試問題の内容についてはお答え致しかねます)。

開催日程は、9/16(), 9/30(), 10/16()17:00-17:20, 17:20-17:40, 17:40-18:00です(1つの個別進学相談会の時間は20分)。

1つの個別進学相談会には1名しか申し込めませんが、友達や先生・保護者と一緒に参加していただいても結構です。電話で複数の方と参加する場合はスピーカーフォンで話したり電話を回してください。

【参加申込URL】

https://www.ocans.jp/yamanashi/schedule?fid=EvFOiFqU

なお、枠が限られておりますので、1人で複数の予約を行うことはご遠慮ください。

 相談したいことがある方は奮ってご参加ください!

昨年度と同様に実技入試対策講座(総合型選抜I入試の化学実験に関する試問について解説を行う講座)の動画を「受験情報」のページに公開しました。公開期間はおよそ1ヶ月の令和4年9月上旬までです。入試対策の参考にして下さい。

http://www.chem.yamanashi.ac.jp/nyushi.html

9/11(日)追記

動画を取り下げました。多数のご視聴ありがとうございました。

令和4年5月25日(水)から27日(金)、オンラインで開催された第71回高分子学会年次大会において、靖宇馨さん(大学院修士課程2年 応用化学コース、指導教員:奥崎秀典教授)が、優秀ポスター賞を受賞しました。本賞は、高分子科学ならびに高分子学会の発展に資する優れたポスター発表を行った若手研究者に与えられます。

 

 受賞テーマは「電解重合による可溶性自己ドープ型PEDOTの合成」で、電解重合法により可溶性自己ドープ型導電性高分子のS-PEDOTを合成し、従来に比べ二桁以上高い電気伝導度を得ることに成功しました。ポスター発表と質疑応答、研究の新規性や成果のインパクトが評価されての受賞となりました。

 

 受賞した靖さんは、「この度は、高分子学会優秀ポスター賞という名誉ある賞を頂き大変光栄に思います。指導教員である奥崎教授をはじめ、研究をサポートしてくださった研究室のメンバーには心より感謝いたしております。この賞を励みとして、今後もさらなる研究へと発展させることができるように取り組んでいきたいと思います」と述べています。

 

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大学院修士課程応用化学専攻の亀井脩平さんが、2022年6月9日(木)・10日(金)に石垣市で開催された第29回クロマトグラフィ―シンポジウムにおいて、優秀ポスター発表賞を受賞しました。この賞は学生の発表のうち優秀な発表に贈られるもので、優秀ポスター発表賞は亀井さんを含め4名が受賞しました。

 亀井さんの受賞した発表は「針型濃縮デバイスを用いる土壌中揮発性有機化合物のガスクロマトグラフィー分析」という題目です。土壌中に含まれる微量の揮発性有機化合物を針型の揮発性有機化合物濃縮デバイスを用いて迅速かつ高感度に分析する新規分析法について発表を行いました。この研究で開発した分析法は、従来の分析法よりも短時間かつ正確に、また高感度に微量の揮発性有機化合物を分析することが可能であり、土壌中の微量揮発性有機化合物の新規スクリーニング分析法として有用であると期待されます。
 亀井さんは「この度は優秀発表賞を受賞することができ、大変光栄に思います。ご指導していただいた植田先生に深く御礼申し上げます。今後もこの賞を励みに研究活動に精進したいと思います。」と述べています。
 
 

 応用化学科では、受験生の皆様が入学後の学生生活に関してイメージを膨らませられるよう、令和4年6月11日(土)に行う3年次編入学試験終了後に、「研究室および実験室見学ツアー」を企画しています。

参加する受験生は、各自の試験後に所定の教室に集まっていただきます。全ての試験が終了した後に、1~2つの研究室と本学科の学部3年生が学生実験で使用する化学実験室を教員が案内します。本ツアーの所要時間は30~40分程度を予定しています。試験当日はツアーに参加しても全てのスケジュールを午前中に終了する予定です。

見学ツアーへの参加は自由です。入試の合否にも影響はありません。興味がありましたら是非ご参加ください。また参加希望は試験当日に確認を取りますので、事前に申し込みをしていただく必要はありません。

 令和3年12月23日(木)に応用化学コース修士論文中間発表会を開催しました。発表会は昨年度に引き続き、厳重な新型コロナウイルス感染対策のもとで行ない、37名の修士1年生が、これまでの研究成果をポスターにまとめて発表しました。発表会には、応用化学コースの教員のみならず卒論生や配属予定の3年生も加わり、活発な質疑応答が行われました。発表はどれも甲乙付けがたい素晴らしいものでしたが、厳正な審査により特に優れた発表を行った14名の学生を選出し、優秀賞が授与されました。表彰式は、令和4年1月31日に執り行いました。 

 この後、修士1年生はさらなる研究活動に加え 就職活動が始まります。優秀賞のいかんに関わらず、どの学生の発表も充実した素晴らしい仕上がりでした。是非、自信を持って就職活動に望んで頂ければと思います。 

 ※記念写真撮影は、感染防止の観点から当日表彰会場ではできませんでしたので、その後、各自で撮影したものをまとめました。

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