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令和6年3月28日(木)〜31日(日)、パシフィコ横浜で開催された日本薬学会第144年会において、修士課程1年の弦間麟太郎さんが学生優秀発表賞を受賞しました。本賞は、薬学分野の発展に資する優れた講演を行った学生に贈られるものです。(学年は令和6年3月現在)

修士課程工学専攻応用化学コース1年 弦間麟太郎さん

指導教員:佐藤玄 工学部応用化学科 特任助教

受賞テーマ:「実験と機械学習の組み合わせによるリグニンの光分解反応の予測」

研究内容:DFT計算は計算コストが高く、多数の化合物の反応エネルギーを現実的な時間内で調べるのは難しい。本研究では、実験結果とDFT計算結果を用いた機械学習により、短時間で実験結果を予測可能な方法の確立を目指した。リグニンの b-O-4結合の光レドックス分解反応をモデル反応とし、数百種のモデル基質についてDFT計算を行い、BDEを算出した。また、50種のモデル基質を合成し、Ru(II)(bpy)3触媒存在下での光分解実験を行った。実験結果とDFT計算結果を用いて機械学習を行い、リグニン誘導体の光分解反応の予測を検討した。

コメント:この度は日本薬学会第144年会の学生優秀発表賞という名誉ある賞をいただき大変光栄に思います。ご指導いただいた佐藤特任助教をはじめ、共同研究者である杉山さん、日浅さんに心より感謝申し上げます。この賞を励みに、より一層研究活動に尽力していきたいと思います。

受賞した弦間さん

賞状

令和6年3月14日(木)~16日(土)、名古屋大学で開催された電気化学会第91回大会において、博士課程工学専攻1年の靖宇馨さんと工学部応用化学科4年の櫻井康聖さんが優秀学生講演賞を受賞しました。本賞は、電気化学分野の発展に資する優れた講演を行った学生に贈られるものです。(学年は令和6年3月現在)

博士課程工学専攻エネルギー物質科学コース1年 靖 宇馨さん

指導教員:奥崎秀典 工学部応用化学科 教授

受賞テーマ:「可溶性自己ドープ型PEDOTの電解重合とフレキシブルバイオセンサへの応用」

研究内容:側鎖にアルキルスルホン酸基を有する3,4-エチレンジオキシチオフェンを電解重合することで、400 S/cmを超える高い電気伝導度を有する可溶性自己ドープ型S-PEDOTを初めて合成した。さらに、ラインパターニング法を用いてS-PEDOT電極を形成し、フレキシブルなグルコースセンサを作製した。注射針の先端にグルコースセンサを巻き付けることで、採血と測定を同時に行う一体型素子を作製した。

コメント:この度は、電気化学会第91回大会(第74回化学センサ研究発表会)の優秀学生講演賞を頂き、大変光栄に思います。この栄誉ある賞を受賞できたのは、ご指導をいただいた奥崎先生をはじめ、サポートしてくださった研究室の先輩や後輩たち、皆様のお陰であると実感しています。この賞を励みとして、今後も可溶性自己ドープ型S-PEDOTをさらなる発展させることができるように取り組んでいきたいと思います。

工学部応用化学科4年 櫻井康聖さん

指導教員:奥崎秀典 工学部応用化学科 教授

受賞テーマ:「導電性高分子アルミ固体電解コンデンサの高耐電圧化」

研究内容:代表的な導電性高分子であるポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン):ポリ(4-スチレンスルホン酸)(PEDOT:PSS)のPEDOT側鎖にアルキル基を導入した新規PEDOT:PSS誘導体を化学酸化重合により合成した。アルキル側鎖が長いほど結晶化度や電気伝導度は低下し、キャリア移動度の減少に起因することを明らかにした。さらに、アルキルPEDOT:PSSを電極に用いることで、アルミ固体電解コンデンサの耐電圧を大幅に向上させることに成功した。

コメント:この度は、電気化学会第91回大会の優秀学生講演賞という名誉ある賞を頂き光栄に思います。指導教員である奥崎教授をはじめ、共同研究者の靖さん、日本ケミコンの河合様、浜田様、町田様に心より感謝申し上げます。これを励みに、コンデンサのさらなる高耐電圧化に向け、今後も研究に取り組んでいきたいと思います。

受賞した靖さん(左)と櫻井さん(右)

賞状