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靖宇馨 博士課程3年と奥崎秀典 教授の論文が米国化学会の学術誌ACS Applied Polymer Materialsに掲載され、Supplementary Coverにも採用されました。論文題目は「High Performance Aluminum Solid Electrolytic Capacitors Using Self-Doped Poly(3,4-ethylenedioxythiophene)」で、高い電気伝導度を有する水溶性自己ドープ型導電性高分子(S-PEDOT)を電解重合により初めて合成し、アルミ固体電解コンデンサの電極に応用しました。S-PEDOTは陽極酸化したアルミ電極箔の微細なエッチングピットに効率的に浸透し、低い等価直列抵抗と92%の高い容量利用率を達成しました。高性能な導電性高分子アルミ固体電解コンデンサはハイスペック家電や次世代高速通信基地局、電気自動車に不可欠であり、今後さらなる用途展開が期待されます。

 

【雑誌】ACS Applied Polymer Materials, 7, 4955-4962 (2025)

【題目】High Performance Aluminum Solid Electrolytic Capacitors Using Self-Doped Poly(3,4-ethylenedioxythiophene)

【著者】Yuxin Jin, Hidenori Okuzaki*

【doi】 10.1021/acsapm.5c00118

 

 令和6年12月18日(水)~20日(金)に岩手県盛岡市で開催された第25回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2024)において、修士課程1年の後藤大徹さんと豊島柊希さん、博士課程2年の靖宇馨さん(指導教員:奥崎秀典 工学域教授)が優秀講演賞を受賞しました。本賞は、研究発表を行った方の中から特に優れた発表者に贈られるものです(学年は発表時のものです)。

 

○ 修士課程工学専攻応用化学コース1年 後藤大徹さん
受賞テーマ:「新規フレキシブル電極の作製とソフトアクチュエータへの応用」

○ 修士課程工学専攻応用化学コース1年 豊島柊希さん
受賞テーマ:「新規インテリジェントソフトアクチュエータ」

○ 博士課程工学専攻エネルギー物質科学コース2年 靖宇馨さん
受賞テーマ:「導電性高分子ヤーンの作製とeテキスタイルへの応用」

 

 受賞した学生さん達は「この度は、SI2024優秀講演賞という名誉ある賞を頂き大変光栄に思います。これを励みに、今後も研究に取り組んでいきたいと思います。」とコメントしています。

 

受賞した後藤大徹さん(左)、靖宇馨さん(中央)、豊島柊希さん(右)

 

賞状

 令和7年3月18日(火)~20日(木)に東京農工大学小金井キャンパスで開催された電気化学会第92回大会のシンポジウム「生命科学と電気化学」において、応用化学コース修士2年の遠藤彩音さん(指導教員:井上 久美 准教授)が優秀学生講演賞を受賞しました。この賞は学生の口頭発表のうち優秀な発表に贈られるものです。電気化学会HPに近日中に受賞者が掲載されます。https://www.electrochem.jp/news/

 

 受賞題目は「カソーディックルミノフォアを用いるクローズドバイポーラ電極によるドーパミン検出と二次元イメージング」で、電気化学発光基質であるペリレンカルボキシジイミドを練り込んだ微小金電極アレイ(51.3万個/cm2)を素子として、脳内神経伝達物質であるドーパミンの定量と二次元イメージングに成功しました。学生個人の研究ポテンシャル、研究への熱意、発表のわかりやすさ、質疑応答などが評価されての受賞となりました。

 

 受賞された遠藤彩音さんは、「この度は優秀学生講演賞を受賞できたことを大変光栄に思います。ご指導いただいた井上准教授、久保田研究助教をはじめ、研究室の皆様に深く感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、今後も研究活動に取り組んでいきます。」とコメントしています。

 

令和6年12月21日に、応用化学コース修士論文中間発表会が開催されました。

修士課程での研究成果を修士1年生がポスターにまとめて発表し、応用化学コースの教員と活発なディスカッションを繰り広げました。

 

厳正な審査の下、その中でも特に素晴らしい発表を行った10名の学生を選出し、応用化学コース修士論文中間発表優秀賞を授与しました。

(写真は令和7年1月20日に執り行われた表彰式の様子で、米山学科長、小幡教育主任より表彰状が授与されました。)

 

今回の修士論文中間発表会では、素晴らしい発表をされており、これから本格化する就職活動などで、その実力を発揮していただきたいと思います。

 

令和6年11月25日(月)~28日(木)、京都テルサで開催されたInternational Symposium on Fiber Science and Technology 2024 (ISF2024)において、博士課程工学専攻2年の靖宇馨さん(指導教員:奥崎秀典 教授)が優秀ポスター発表賞を受賞しました。本賞は、繊維高分子科学ならびに繊維学会の発展に資する優れたポスター発表を行った若手研究者に与えられます。

 

受賞題目は『Highly Conductive Self-doped Poly(3,4-ethylenedioxythiophene) Fibers Fabricated by One-step Wet-spinning』で、可溶性自己ドープ型導電性高分子を湿式紡糸することでマイクロファイバーを作製し、高分子鎖を配向させることで電気伝導度と力学特性の両方を向上させることに成功しました。ポスター発表と質疑応答、研究の新規性や成果のインパクトが評価されての受賞となりました。

 

受賞した靖宇馨さんは、「この度はISF2024優秀ポスター発表賞という名誉ある賞をいただき大変光栄です。指導教員である奥崎教授をはじめ、共に研究を進め切磋琢磨してきた研究室のメンバーに深く感謝しています。この賞を励みとして今後はより一層の努力を重ね、研究に取り組んでいきます。」とコメントしています。

受賞した靖宇馨さん

賞状

令和6年11月6日(水)~8日(金)に長野県諏訪市で開催された第35回クロマトグラフィー科学会議において、応用化学コース修士2年の増田優さんが学生優秀発表賞を受賞しました。この賞はクロマトグラフィ―に関する学生の発表のうち優秀な発表に贈られるものです。

 

指導教員: 植田郁生 工学部応用化学科 准教授

受賞テーマ: 「針型濃縮デバイスを用いる製剤中の残留溶媒のスクリーニング分析」

研究内容: 製剤中に含まれる可能性がある微量の残留溶媒成分を針型濃縮デバイスを用いて簡便かつ迅速に濃縮してガスクロマトグラフィー分析する新規な分析法の開発。

コメント: この度は優秀発表賞を受賞することができ、大変光栄に思います。指導教員の植田先生をはじめ、共同研究者の先輩や研究室メンバーに深く御礼申し上げます。この受賞を励みに、今後も研究活動に精進していきたいと思います。

 

受賞した増田優さん (中央)

 

授賞式の様子

 科学分野で影響度の高い科学者を特定する研究者リスト「標準化された引用指標に基づく科学者データベース」が2024年9月17日付で更新・公開(スタンフォード大学(米国)とエルゼビア社が作成)され、応用化学コースの奥崎教授、和田教授が「生涯(career-long)」区分と「単年(single recent year)」区分の両方でランクインしました。

 

本学HP:https://www.yamanashi.ac.jp/50527

奥崎研究室HP:https://www.ccn.yamanashi.ac.jp/~okuzaki/okuzaki.html

和田研究室HP:https://www.ccn.yamanashi.ac.jp/~swada/lab/index.html

 

参考
Ioannidis, John P.A. (2024), “August 2024 data-update for “Updated science-wide author databases of standardized citation indicators”, Elsevier Data Repository, V7, doi: 10.17632/btchxktzyw.7

 

※本リストはエルゼビア社のScopus情報に基づき、22の科学分野と174のサブ分野において、5編以上の論文を発表している世界中の研究者を分析対象として実施されています。被引用に関する指標を組み合わせた複合指標により評価され、その指標値が高い被引用傾向として設定された「サブ分野での上位2%を示す」などの条件に該当する研究者がリストアップされています。分析は、被引用数の対象期間の違いにより、「生涯」および「単年」区分に分けて実施されています。

 

応用化学コース 佐藤玄 特任助教と東京大学、大阪大学らの共同研究成果が JACS Au 誌の表紙に採択されました。本研究では、retigerane 型セスタテルペンの生合成機構の全容解明に成功し、初期配座による高度な反応制御機構を明らかにしました。

天然物の複雑な構造は、酵素内部で多段階連続反応によって生合成されるため、実験的に詳細な解析を行うことは難しく、未だ多くの謎が残されています。今回、本研究グループが最近開発した「逆生合成理論解析」という手法を用いて、テルペン系天然物である retigeranin の難解な生合成経路の全容を解明し、長年の謎であった立体化学の反転の仕組みや多環骨格が組み上がる生合成経路が初期配座によって高度に制御されていることなどを理論的に明らかにしました。本研究・本手法が契機となり、酵素編集などを通じて新規・人工天然物の創出や生合成機構研究の加速が期待されます。

【掲載誌】JACS Au

【論文タイトル】DFT Study on Retigerane-type Sesterterpenoid Biosynthesis: Initial Conformation of GFPP Regulates Biosynthetic Pathway, Ring-construction Order and Stereochemistry

【著者】Yuichiro Watanabe, Takahiro Hashishin, Hajime Sato,* Taro Matsuyama, Masaya Nakajima, Jun-ichi Haruta, Masanobu Uchiyama*

【doi】10.1021/jacsau.4c00313

高大化学系教員懇談会

7月27日(土)、甲府キャンパス大村記念ホールにおいて高大化学系教員懇談会を開催しました。県内高校の化学系教員11名と本学応用化学コース、クリーンエネルギー化学コース、及び関連センターの教員15名の26名が参加しました。話題は、本年度に行った工学部改組と新設されたクリーンエネルギー化学コースや総合工学コースとその入試の他、8月3日(土)に開催予定のオープンキャンパスと一日体験化学教室の紹介に加え、大学授業への接続など多岐にわたり、様々な情報交換・意見交換が行われて有意義な懇談会となりました。

化学グランプリ2024 一次選考会

7月15日(月・祝)に本学甲府キャンパスにて「化学グランプリ2024」(一次選考山梨会場)を実施しました。化学グランプリは、全国の高校生以下の皆さんの化学の実力を競う大会として、1999年から毎年海の日に一次選考が実施されています。今年度も昨年度に引き続き全国66箇所の会場で3000名を超える参加者がありました。山梨県では、県内の高校生73名が本学甲府キャンパスに集結し、緊張感に包まれた中、真剣に問題を解いていました。全国からの成績優秀者上位80名が8月下旬に開催される実験を伴う二次試験へ進み、総合得点上位から大賞・金賞・銀賞・銅賞が授与されます。この大会は国際化学オリンピックの代表候補選抜も兼ねていて、数名が候補者として選抜されます。山梨県内の高校生からも国際化学オリンピックへ出場する高校生が出ることを願っています。

 

化学グランプリHP

https://gp.csj.jp/next/